このホームページでは、ボツリヌス治療について、外国ではかなり広く国民が利用しているにも関わらず、日本では保険適用の縛りや適用へ向けた機運も乏しいというのが実態です。しかし自由診療としては採用可能で、対象患者も著しく多く、安全かつ有効期間も長く、数回の実施で通院から解放されるのが過半数~大半です。
これらの利点を生かし、ボツリヌス治療に関して情報を発信し、実際に診療活動を実施してきました。現実的には、対象患者数が多い疾患を対象にしてきましたが、個々の疾患については単に座学のみの伝承には難点があり、一定の経験や工夫が必要です。
私も年齢が若くなくなってきましたので、後継者の育成もしていますが、医療広告規制などのために、情報発信はSNSなどに限られています。いままでは日本人向けにアレンジすることなどを中心にしておりましたが、今後は一定の需要の広がりがないと厳しい状況となることも予測されます。
この治療を少しでも国内に定着させていきたいと考えています。需要などの動向をみながら今後の診療の方針について検討することにしました。どのような形になるのか、数年以内に方針を定めたいと考えてます。
以下に、多い疾患を中心に対象疾患や症状を紹介しておきますから、是非ともご利用のほどお願いいたします。
〔1〕歯ぎしり・食いしばり
音の出ない食いしばりの方が圧倒的に多い症状です。顎のこり感、就寝中の歯の損傷などで気づきます。かみしめとも呼ばれます。一部で歯科でも実施していますが、医師法の関係で投与部位に制限があり、一方医師はまったく興味を示していないのが実態です。
強い食いしばりは歯槽膿漏を進展させ、歯周病菌を増殖させます。歯周病菌がアルツハイマー病の原因となるアミロイドβを産出させることが報告されています。
また強い肩こりや片頭痛の誘発も多いところからこれのみの対応でそれらもたいてい改善、消失します。
1回の治療が3カ月くらい効果が持続しますが、以後は治療を繰り返すと有効期間は徐々に延長し、過半数は数回後には1年くらい効果を続くようになり、敢えて治療が必要なくなる人がかなり多くなります。
〔2〕肩こり
軽い肩こりなら、マッサージ、ストレッチなどで対応すればよいのですが、うっとうしいほどの肩こりがある人には、よく効く治療法です。1回の治療で、以後柔軟運動などをこまめに実施していると、あえて2回目の治療は不要となる人が過半数です。
美容系でも一部実施している施設もありますが、神経学的な診察と評価をすることによって大幅に効力が上昇します。
〔3〕腰痛
腰痛は夥しく多い症状で、大半が筋・筋膜性腰痛です。肩こりの腰版のようなものと言うと分かりやすいと思います。腰椎などの検査をしても原因は究明できず、脳からの関与が指摘されています。現実的には湿布と鎮痛薬の治療が実施されていますが、効果は一時的に過ぎません。欧米ではかなり広く実施されています。
上記の肩こりと同様に、1回の治療で以後柔軟運動をしていると、2回目の治療が不要になることが多く、また実施を希望される場合でも大半は半年以上の間隔を開けることができます。
〔4〕片頭痛
慢性片頭痛では,欧米でも保険治療で3カ月おきに5回の実施がなされていますが、3回くらいでかなり改善し、投与間隔をもっと長くすることができます。
また数回/月に発作が現れるふつうの片頭痛では、背後に存在する顎こり、頸こり、顔面筋の緊張がたいてい存在しますから、それらの筋肉症状に対して治療をしておくだけで頭痛と止まります。再投与までの時期は半年~1年くらいもちます。
〔5〕群発頭痛
片頭痛に比較するとかなり少ない頭痛ですが、群発期が現れると1~2回/日の片側の1~2時間続く激しい頭痛が、1~2カ月繰り返して消失していく頭痛です。平均的には1年に1回群発期が現れます。
群発期が現れたら早めに顔面などに注射をしておくと、1週間くらいで完全に消失します。保険治療より圧倒的によい成績が得られています。
上記の各種の症状、その他の疾患についてはYouTube動画で情報を提供しています。
受診、質問ある方はホームページをご覧ください。